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酒国漫遊記(Part 10)
2009/12/17 PART 01 | 02| 03| 04| 05| 06| 07| 08| 09| 10| 11| 12| 13| 14| 15| 16| 17| 18| 19| 20| 21| 22| 23| 24| 25| 26| 27| 28
【日本酒の製造年月日】
日本酒は新酒からはじまって、基本的には製造から1年以内に飲むという考えが一般的です。
勿論新酒やにごり酒、生酒など管理に気をつけて、且つ早く飲みきっていただきたいものもあります。しかし、多くの素晴らしい日本酒は1年を超えて熟成されていることは、あまり知られていません。
日本酒のラベルにある製造年月日、これは基本的に「瓶詰め日」を表示します。
お酒を搾った日ではないので、製造年月日が新しくてもお酒は前に造って保存されていたものということはよく有ります。
たとえば、最近耳にされる機会も増えている「ひやおろし」春先にしぼられたお酒に一度火入れをして貯蔵されます。
夏の間を涼しい蔵の中で貯蔵してすごし、熟成を深め、やがて秋風が吹き始めた頃に出荷されます。
その昔、2度目の加熱殺菌をせず「冷や」のまま、貯蔵用の大桶から木樽に「卸(おろ)して」出荷したことから、このお酒は「冷卸(ひやおろし)」と呼ばれ、秋の季節に出てくるお酒として珍重されています。
逆に瓶詰めを早くして、氷温等で保存・管理している蔵もあるので、製造年月日が若干古いと感じられることもあるかと思いますが、これも全く問題ないものです。
最近は、熟成した日本酒の評価も非常に高くなっています。古酒(日本酒では1年を超えたものをこう呼びます)については次の機会に書きたいと思いますが、皆さんには是非、お好みの白ワインと同じ管理をしていただければ間違いありません。
でも・・・あまり長くストックしないで沢山飲んでいただければと思います。
コラム作者:プロフィール
入江啓祐(いりえ けいすけ) 2007年イタリア駐在時代の縁から株式会社Spazio Incontroに入社。 |
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