ワイン 百一話
ローラン・ペリエ(Part 1)
シャンパーニュの代表的な生産地域は、北からモンターニュ・ド・ランス(ランスの山)、ヴァレ・ド・ラ・マルン(マルン峡谷)、コート・ド・ブラン(白い丘)のを三つです。今回の訪問先であるローラン・ペリエ社は、その真ん中のヴァレ・ド・ラ・マルンと呼ばれるマルン川沿いの銘醸地に本拠地を構えています。
仲間たちとレンタカーを借りて、ランスから出かけました。晩秋のシャンパーニュは深い朝霧に包まれていて、フォッグ・ランプを点けてのドライブとなりました。記念に運転席から前方の景色を写真に撮りましたが、当然でしたが、何も写っていません。ですが、いい記念になりました(笑)。 |
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ローラン・ペリエ社 |
ローラン・ペリエ社につくとフランス、EU、イギリスの国旗に並べて日章旗が掲げられていましたので感動しました。異国で見る日の丸には特別の感情が湧きます。
約束の時刻よりも15分早くつきましたので、中庭をきょろきょろ見渡しながら写真など撮っていましたら、ガードマンに受付はあちらですと丁寧にご案内されてしまいました。外は10℃を切っていましたので、中に入れてちょうど良かったです。
応接室に通されますと、時間をおくことなく美しい若い女性が、笑みをたたえて入ってきました。今日の案内係りですと自己紹介され、本日の見学コースはこれこれこの順番でおよそ一時間かかり、その後この部屋でテイスティングをしたあと昼食をご一緒させて頂きます、とフランス語と滑らかな英語とでブリーフィングをしてくれました。
「それでよろしゅう御座いますでしょうか」と聞かれ、普段ですと「No Problem」と答えているのですが、流石にマジに「恐縮で御座います」と丁重なフランス語で対応しました。
見学の最初は、この会社がどの地域からぶどうを買っているのか、あるいは自社畑を持っているかについて地図を見ながらの説明でした。900の農家と契約していると聞かされ、この会社の大きさがよく分かりました。確か、年間総生産量は700万本で、シャンパーニュで三番目に大きなメゾンの筈です。