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オペラとワイン(Part 5)

2010/09/23 PART 01 | 02| 03| 04| 05| 06| 07| 08| 09| 10

オペラの話を続けましょう。昔から歌にお酒は付き物です。
コシ・ファン・トゥッテ
 再びモーツァルトの登場です。1790年といいますから、モーツァルト三四歳のときに作曲した、コシ・ファン・トゥッテ【伊】Cosi fan tutteにもワインが出てきます。Cosiはフランス語のcommeコム でしょうか。comme はコム・デ・ギャルソンComme des garcon(「男の子みたいな」という意味の女性用ファッション)のコムです。Fanは女の人、tutte すべて。というところで、コシ・ファン・トゥッテCosi fan tutteとは、女はみんなこうしたものという意味になります。裏を返せば、男も所詮みんなこうしたもの、という揶揄にもつながります。
 ちなみに、コム・デ・ギャルソン・hommeオムというロゴもあります。オムは男ですので、「男の子みたいな」男性ファッションという意味になりましょうか。日本語に訳すと、なんだか不気味に感じるのは、私の感性不足でしょうか。
 話をお酒に戻しましょう。コシ・ファン・トゥッテの舞台設定は、同時代のイタリアはナポリのカフェです。
 人生経験豊かな老哲学者ドン・アルフォンソが「女はみんな似たようなものだ、貞操観念など希薄で、浮気っぽくて…云々」というと、若い二人の士官フェランドとグリエルモが青筋を立てて「いや、私たちの婚約者は違う」と口々に反論しているところです。
 それならば、二人の婚約者達がどれほど貞節なのか試してみようという話になり、賭けが成立します



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