メインメニュー
HOMEワイン 百一話シャンパーニュの騎士3

ワイン 百一話


シャンパーニュの騎士3(Part 3)

2010/01/20 PART 01 | 02| 03

 叙位式の後は、待ちに待ったバンケットです。十人がけのテーブルが20卓近くセッティングされています。服装は、レディ達はイヴニング・ドレスで、男性は全員タキシードです。

私が座るように指定されたテーブルは、会場のほぼ中央にある上席でした。我々日本人5人とフランス人が2人、オランダ人が1人、イギリス人が1人の10人です。フランス人はなんとローラン・ペリエ社の社長ご夫妻だったので恐縮しました。ファンファーレが鳴りシャンパーニュのマグナムボトルを片手に持ったサービス係が、20人整列して入ってきました。
  photo
同じテーブルにいらしたローラン・ペリエ社CEOご夫妻。


一つのテーブルにマグナムが一本です。これが延々と続くのです。嬉しいのを通り越しそうです。
お料理は、まず初めにアミューズがあり、オマールエビのクリームソース、鯛のムニエル、シャンパーニュのグラニテ、牛ひれの赤ワインソース、そしてデザート、コーヒ、プチフールでした。すべてが完璧なレベルでした。
ところで、この日のラグビー戦では、最後に逆転されて9対11でフランスが負けました。
するとバンドが葬送行進曲を奏でたので、みんな笑ってしまいました。そのあと、イギリスの国家「ゴッド・セーヴ・ザ・クイーン」が演奏され始めますと、みんな立ち上がり国歌に敬意を表しました。そして、引き続きフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」が演奏されますと、その場にいたフランス人達が大きな声を張り上げて国歌を歌い上げていました。全員が心をひとつにして歌うその様子には、感動を覚えました。あの個人主義的なフランス人でも、まとまることがあるのですね。
では、イギリスが優勝することを祈念して乾杯しようとなり、誇らしげに軽く会釈する参加者の一人に敬意を表しました。そうなのです、シャンパーニュの騎士のひとりはイギリスの貴族でした。みんなで乾杯しました。
そこにも、ヨーロッパが見えました。



ワイン 百一話

絵画に見るワイン 4 

ルノワール(1841-1919) フランス印象派の運動に参加した画家です。豊かで明るい色調で人物描写を得意としました。代表作には『ムーラン・ド・ラ・ギャ...


現役ソムリエのコラム

ソムリエのフランス研修日記 Part2

ソムリエのフランス研修日記 Part2

レストラン サンドランスへ   2008年 6月某日。  パリ・マドレーヌ教会のすぐそばに位置するミシュラン二ツ星のレストラン「サンドラ...


レビューコーナー

酒国漫遊記

酒国漫遊記

【江戸時代の日本酒ヌーボー】江戸時代日本酒を扱う問屋が多く集まった町、初期は平河町や新宿だったといわれています。しかし、中期以降は埋め立てが...