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ワイン 百一話


ブシャール・ペール・エ・フィス 1(Part 1)

2010/01/04 PART 01 | 02| 03

ブシャール・ペール・エ・フィス社はブルゴーニュ地方、コート・ドール地区では最大級のワイン生産者です。その本社は、ボーヌ市の城砦跡にあります。訪問を希望しますと、日本人スタッフがいるので彼がご案内しましょうとの丁寧な回答でした。

ブシャール社の所在地はシャトー・ド・ボーヌとあります。この住所を見たときアレだなとピンと来ました。大雑把な言い方ですが、ヨーロッパの町は次のような段階を経て成り立つと理解しています。まず平野の真ん中に教会が建てられます。日曜日には礼拝がおこなわれ、定期的に人が集まるようになります。人が集まりますと商いが成立しますので、日曜日には市(イチ)がたちます。
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ブシャール・ペール・エ・フィスの本社


定期的に市が立つようになると、人は教会の近くに定住をはじめ、教会を中心とした同心円上に家が次々と建てられ人口の増加と共に町が栄えます。富が集まりますと、当然のこととして盗賊に狙われます。そこで人々は町の周囲に城壁をめぐらせ、その外側には濠を掘り水をためて外敵の侵入を防ぐのです。
ボーヌ市もその典型的な姿をいまに残しています。昔からある街、すなわち旧市街は直径約700メートルのほぼ円形をしています。理論通りでして、街のちょうど真ん中に教会があります。かの有名なオスピス・ド・ボーヌは教会は持っていますが、その名の通り病院ですので、これは中心からは少し南西によっています。もちろん旧市街の中です。お濠もまだ一部が残っています。 
お濠の外側には三車線ほどの環状道路があるのですが、ここもご多聞に漏れず反時計方向周りの一方通行になっています。蛇足ですが、フランスは右側通行ですので、環状道路の一方通行では必然的に反時計方向周りになります。というところで、少しでも目的地を通り過ぎますと、Uターンはできませんので、もう一度同じ道を周らされるのです。ボーヌはすでに5回以上訪問していますので、環状道路には何回も入りました。周るたびに目に入る光景のうち、最も印象的な建造物が城砦後でした。
あれがブシャールだなとピンと来たのには、このような経験があったからです。



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