ワイン 百一話
映画に見るワイン 7 (Part 7)
2011/04/22 PART 01 | 02| 03| 04| 05| 06| 07| 08
トーマス・クラウン・アフェアー
1999年メトロ・ゴールドウィン・メイヤー社製作。監督:ジョン・マクティアナン、主演男優:私にとってはジェームズ・ボンドの一人であるピアース・ブロスナン。主演女優:ルネ・リュッソ。原題はTHE THOMAS CROWN AFFAIR。華麗なる賭けのリメイク版です。
舞台は、ニューヨークのメトロ・ポリタン美術館。すわって、印象派の絵画モネをみるクラウン。ピアース・ブロスナン演ずるトーマス・クラウンは、クラウン投資会社の社長で大金持ち、という設定になっています。
ある金曜日の朝、メトロ・ポリタン美術館に紀元一世紀のギリシアの石像《馬》が運び込まれます。美術館が必要としたものは、《馬》ではなく《石棺》です。念のために梱包を解いてみると、中に入っていたものは、やはり馬の石像。
間違いなのですが、とりあえず石像は月曜日まで、そのまま美術館の倉庫中に放置されることになり、職員が倉庫から出て行きます。
正午前、美術館が入場者でごった返している真最中、石像の下が電気のこぎりで切り開かれ、酸素マスクをつけた男が3人出てきました。トロイの木馬の現代版だな、狙いは絵だな、と見ている側に分かります。しかし、3人の中にトーマスの姿はありません。彼は同じ時刻に会社の会議にでています。
夕方、5時少し前、石像から出てきた3人の男は、美術館の職員の制服をまとい、印象派の部屋に入って強盗の正体をあらわします。館内が大騒ぎになっている隙を狙って、トーマスは巧みに印象派の部屋に入り、時価一億ドルのモネの絵をまんまと盗み出し、ブリーフ・ケースに入れて美術館から出ます。
イエロー・キャブに乗って自宅に戻るトーマス。
家には、東洋系の秘書ポールが彼を出迎えます。
ポール「お帰りなさい」
トーマス「ヘイ、ポール」とブリーフ・ケースを差し出しながら「これを書斎へ」
ポール「ワインの用意が」
と短い会話があります。原画ではこの「ワインの用意が」は、I’ve set a bottle of wine.(私はワインのボトルをセットしました)でした。