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ワイン 百一話


叙任式当日(Part 3)

2009/10/24 PART 01 | 02| 03| 04| 05

シュヴァリエ・ド・タートヴァンの晩餐会として知られる儀式は、ヴージョ村にあるシャトー・クロ・ヴージョと呼ばれる14世紀に建てられた古城の中で行われます。シャトー(城)と名前は付いていますが、城というよりは要塞に近い建造物です。ブドウ畑を海に例えるならば、まるで黒い軍艦のようです。 

ご存じのように、クロ・ヴージョのブドウ畑は最高級のブルゴーニュ・ワインを造り出すところとしても有名です。私たちの頭には、クロ・ド・ヴージョとはすなわち美味しい赤ワイン・・・・と口から入る物のイメージが先に来てしまいがちです。ですが、もともとはキリスト教シトー派の修道院であり、中世において修道士たちが苦心して荒れ地を開墾した結果が、今に受け継がれているのです。
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バスを連ねてシャトーに向かいます。500人以上の人たちが世界中から集まります


晩餐会の日は叙任式もありますので、叙任される本人(私)は朝から緊張気味です。私は迎えのバスはきちんと来るだろうか、式典では間違いなく私の名前も呼ばれるだろうか、晩餐会は最後まで寝ないでお付き合いできるだろうか…などなどとても心配でした。実は、私はあまりお酒が飲めませんので、三つ目の心配事、すなわち晩餐会の最後まで飲み続けられるだろうかが一番心配だったのです(笑)。
付き添いは家内と次女です。ちょうどそのころ、次女は私が昔勤務していたのと同じ、フランスのストラスブール大学病院で研修医をしていました。また、家内はイギリスに六カ月の長期出張中でした。ですから、家族が久しぶりにブルゴーニュで顔をそろえたわけです。こちらのナーバスさなど関係なく、女性陣はお洋服がとかアクセサリーがとか、とても、かしましくご機嫌です。 
ホテルがあるボーヌからシャトーまでは、騎士団指し迎えのバスに乗ります。お酒が入りますので、当然ですが自分が車を運転しての参加は禁止です。バスの到着時間に合わせてホテルのロビーにはシュヴァリエの飾りをつけた人たちが10人ほど集まってきました。バスはほぼ定刻夕方5時半に来ました。



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