ワイン 百一話
人類の歴史よりも古い丘(Part 1)
このように麗々しくかかれてあると、いささか感動ものではありますが、少し考えてみれば、地球とくっついている土からできている「創造物」は、通常、人類よりも先輩で当然です。旧約聖書にも、神様はまず自然を造り給い、そののちアダムとイヴを造られたと書かれてあります。
写真がその人類の歴史よりも古いもので、ソリュトレの丘と呼ばれます。目の前に広がるブドウ畑とその後ろの丘は、プイィ・フュイッセの象徴的な景観です。プイィ・フュイッセとは、ブルゴーニュはマコネ地区を代表する白ワインです。品種はシャルドネ。 |
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プイィ・フュイッセ/ソリュトレの丘 |
前回お話しした、ボージョレの救い主ジョジュル・デュブフ氏と会った同じ日に、このプイィ・フュイッセの頂点として評価の高い、シャトー・フュイッセにも行きました。シャトーを見たいということと、オーナーである著名な醸造家ヴァンサン氏に会えればいいな、と熱い思いを抱いていたからです。ボージョレからシャトー・フュイッセまでは、デュブフで案内してくださった輸出部長(昨日の写真の左の方です)が、自ら運転して連れていってくださいました。
結構遠い道のりですので、どのようにして行こうかな、と案じていた私は大感激です。お陰様で、アポイントメントをとった約束の午後3時に、1分の誤差もなく到着できました。
シャトー・フュイッセではなんとヴァンサン氏ご本人とお嬢さんが出迎えてくださいました。ヴァンサン氏は丸顔で眼鏡をかけ、セーターにジーンズといういでたちです。典型的なブルゴーニュの生産者の雰囲気があり、親父さんという感じです。
いろいろとワイナリーを訪問しましたが、そこのオーナーに直接お目にかかれる機会はなかなかないものです。私はツイています。