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現役ソムリエのコラム


ソムリエのフランス研修日記 Part1

2010/04/17 田辺公一

少しだけ昔話になりますが、今回は私 田辺公一がフランスのレストランやシャンパーニュメゾンで研修をした時のことをお話させていただきたいと思います。
 
 2008年6月1日正午。
 成田を発ち、約12時間に及ぶフライト。エールフランスの機内では早速シャンパンを片手にフランス映画を見たりと、気分はすでにフランス一色となり、気づけば、あっという間にシャルル・ド・ゴール空港に到着していました。 

 翌日朝8:00
 ホテルへの迎えのタクシーに乗り、ランスにあるメゾン・ポメリーに向かいました。入り口に着くと、6年前に予約も入れずに駅から歩いて初めてここを訪れた日のことを昨日のことのように思い出します。
 今回はその時とは違い、醸造長であり、シャンパーニュ委員会の会長でもあるティエリー・ガスコ氏のお出迎えがあり、その日は、まる1日をかけて、ポメリー・シャンパーニュの製造過程の全てと、ブドウ畑の見学。 さらには、ティエリー・ガスコ氏自らによる、マンツーマンでのシャンパーニュ・テイスティングセミナーを受けさせていただきました。
 ガスコ氏の真剣な解説に、私も一言一言を聞き逃すまいと、真剣にメモを走らせながら、スピーディな氏のフランス語解説に集中します。
 
これまで自分で勉強してきたことに加えて、現場で、直接体験することによって知識が染み込んでいくという感覚を体感できました。

 ランチでは、ゼネラル・マネージャーである、ポール・バンベルジェ氏も加わっての、3名での会食です。さまざまなポメリー・シャンパーニュと料理との相性を楽しみながらの、とても有意義な時間が始まりました。

 まずアペリティフとして、キュヴェ・ルイーズの1987年(現在のラベルに変わる前年のヴィンテージ)からスタートし、メインディッシュの仔鴨のローストには1995年と1999年のポメリーミレジムを用意していただきました。
 ガスコ氏より、「1987年のルイーズについてどういう印象を受けた?」「この1品目のオードブルとの相性はどうか?」「95年と99年ではどちらがこのメインディッシュに合うと思う?」等の質問を受け、私なりの考えを伝えながら、お二人の意見も直接伺う事ができ、日常の日々では経験することのできない、ソムリエとして、まさに夢のようなとても充実した時間を過ごすことができた一日でした。 

*次回Part2ではフランス2ッ星レストラン研修のお話をします。

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コラム作者:プロフィール

田辺公一
日本ソムリエ協会認定 ソムリエ
2005年 ロワールワインソムリエコンクールファイナリスト
2007年 キュヴェルイーズポメリーソムリエコンテスト優勝
神戸北野クラブ、ザ・リッツカールトン東京等、
ホテル、レストランでソムリエを務める
現在 恵比寿のワインスクール レコール デュ ヴァン講師


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